産業医科大学 医学部 第2外科 産業医科大学
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研究実績
産業医科大学医学部 第2外科は各専門分野において、様々な研究実績を持っております。ここでは各専門分野の実績をご紹介いたします。
腫瘍免疫 分子生物学
分子生物学的研究
がんは、リンパ節や全身への臓器へ転移をきたす疾患であり、早期発見や早期治療が必要です。しかしながら、手術の後に再発・転移をきたしてくることは決して稀ではありません。そこで我々は、微小転移の検索、がん遺伝子やがん抑制遺伝子の解析、血管新生因子や接着因子の発現解析等からがんの浸潤、転移のメカニズムを解明していくことを目標に研究しています。さらに、手術に加え、化学療法や上皮成長因子受容体(EGFR)の阻害薬に代表される分子標的治療を用いることによって、患者さんひとりひとりに応じた最適な個別化医療を実現することと信じています。
1. 分子生物学とは
2. がんになぜなるの?
3. がんはなぜ転移するの?
4. ホルモンとがんの関係は?
5. 分子標的治療ってなに?
6. がんはなおるの?
1. 分子生物学とは  
分子生物学とは、生命現象を遺伝子やタンパク質などの分子構造に注目して理解していく学問です。遺伝子の転写や翻訳、がん遺伝子、DNAの複製や修復、細胞周期、細胞内シグナル伝達、遺伝病の原因解明などが研究対象となります。病気の原因が分子生物学的にきちんと解明されれば、新しい作用機序の薬の開発や遺伝子治療などが可能となります。
2. がんになぜなるの?  
がんになる原因はさまざまです。肺がんや胃がんなどがんの種類によっても異なりますが、一般的にはいくつかの要因が重なってがんができると考えられています。リスクとして、発がん物質への曝露 (喫煙、アルコール、アスベスト等)、遺伝的要因、ウイルスや細菌感染、放射線被爆、ホルモンの影響などがあげられます。まだ解明されていない発がん機序も多く、さらなる研究が必要です。
3. がんはなぜ転移するの?  
がんの転移は、がん細胞が血液(もしくはリンパ液)に乗って運ばれます。まず原発巣(おおもと)が大きくなってそこからがん細胞が染み出します。その後、脈管(血管、リンパ管)へと移って行き、その中を移動し、転移先の臓器へ浸潤、増殖します。
がんの初期、つまり極めて小さきときは組織の中にある普通の血管を流れる血液から酸素や栄養を受け取っている。しかし大きくなってくると、がんが自ら新生血管(新しい血管)を誘導し、がんの塊の中に新しい血管ができ、そこを流れる血液から酸素と栄養を取るようになります。こうなると流れ込む血液が多くなり、がんの増殖はそれまでより速くなるのです。また多くの新生血管ができることにより、がん細胞が血流に乗って流れて行きやすくなり、つまり新生血管がたくさんできることが、がんが転移するようになる1つの原因になっています。
4. ホルモンとがんの関係は?  
性ホルモンとは体に作用して男性らしい体、女性らしい体を作る物質です。例えば男性に女性ホルモンを注射すると男性なのに乳房が発達します。逆に女性に男性ホルモンを注射すると女性でものど仏が出てきたり、ひげがはえ、体が男性のようになります。正常な組織だけでなく、ある種のがんも性ホルモンによって増殖するものが有ります。代表的な例では乳がんは女性ホルモンによって増殖が促進されます。従って乳がんの治療に女性ホルモンを中和する薬(ホルモン療法)が使われます。

さて肺がんと性ホルモン?一見何の関係もなさそうですが実は女性の肺がんはなぜか男性の肺がんに比べますと予後がいいことがわかっていました(つま女性の肺がんのほうがなぜかおとなしい)。しかしなぜかは不明でした。
私達の研究室では肺がん細胞の約半数に女性ホルモンが作用する部分(レセプターといいます)が存在し、女性ホルモンのレセプターの一種をもった肺がんは悪性の程度が低いことを発見しました。このことは肺がんの進展に性ホルモンが影響を及ぼしている可能性を示唆します。私達は現在乳がんのような性ホルモンを介した治療の肺がんへの応用について研究しています。
5. 分子標的治療ってなに?  
抗がん剤と聞くと「髪の毛が抜ける」、「吐き気がする」、「体がだるくなる」などの辛い副作用が多い一方、「あまり効かない」といったマイナスのイメージを抱く方は多いと思います。ほとんどの抗がん剤は正常な細胞、がん細胞を問わず、細胞の増殖を阻害することでその効果を発揮します。抗がん剤の副作用の多くは、抗がん剤ががん細胞をやっつけると同時に、正常細胞までも攻撃してしまうことにより起ります。なんとか正常細胞はやっつけずにがん細胞だけを確実にやっつける薬が作れないものでしょうか。医学研究の進歩により、がん細胞は正常細胞にはない特殊な分子を持っていて、この分子を利用して増殖していることが分かって来ました。

分子標的治療とは、そのようながん細胞の増殖に大切な分子だけを標的にして攻撃する薬を作って、がん細胞だけを確実に増殖できなくしてやろうという治療です。分子標的治療薬の一つにゲフィチニブという薬が有ります。ある種の肺がん細胞は正常細胞には無い変異型EGFRという特殊な分子(タンパク)を持っており、この分子を頼りに生きています。ゲフィチニブはこの分子を働けなくすることでがん細胞の増殖を劇的に阻害します。したがって従来の抗がん剤と比べると副作用は少ないのです。しかしその後の臨床研究で分子標的治療薬特有の副作用も出現するので注意が必要であることもわかっています。

今後は辛い副作用をできるだけ減らして、かつ効果のある薬剤の選択が具現化されるでしょう。
6. がんはなおるの?  
医学や薬学の進歩で抗がん剤は以前に比べると少ない副作用で高い効果が期待できるようになってきました。しかし例外的な場合を除き、薬だけでがんを完治することは現在の医学ではできません。どんなにからだの一部に限局した小さながんであってもがんの周りの正常な組織もろとも手術で切り取る、または十分量の放射線をかけて殺すといった、物理的で、ある意味乱暴な治療法でしかがんの完治が望めないのが現状です。
がんの患者さんに抗がん剤を投与するとはじめのうちはよく効きます。びっくりするくらいがんが小さくなることも珍しく有りません。しかし何回か投与を重ねるうちにだんだん効かなくなってきます。なぜこのようなことが起るのでしょうか。

がん細胞をシャーレのなかで増殖させ、その中に抗がん剤入れる実験を行うと、はじめのうちは大半の肺がん細胞の増殖がおさえられますがしばらくするとわずかに残ったがん細胞がすこしずつ再び増殖し始めます。がん細胞がある遺伝子の変異を起こし抗がん剤に「耐性」(効かなくなること)を獲得したのです。このようにがん細胞は細胞分裂する過程で変異をおこし、進化しながら増殖します。抗がん剤が投与されればいたちごっこのように抗がん剤に強いがん細胞が生き残り、増殖するのです。

私達の教室ではがん細胞の弱点を見つける研究の他に、抗がん剤に対してがん細胞がどのように耐性を獲得するのかを研究しています。そこを解明できれば次の戦略が打てるからです。外科の治療に邁進(日進月歩)しつつも、がんを切らずに治せるようになる日がくるのが私達の夢でもあります。
生活習慣と発がんの研究
喫煙や飲酒などの生活習慣ががんの発生にどのくらい関係しているかを調べるとともに、それらがどのようにしてがんを発生させるかを解明し、がんの予防や治療に役立てる研究をおこなっています。

より詳しい資料は以下のPDFにてご覧ください。
内容目次
1) がんと生活習慣(喫煙、飲酒)
2) タバコやアルコールによる発がんのしくみ
3) 同じ量のタバコやお酒でもがんにかかりやすい人とかかりにくい人がいる?
4) 私たちの研究室では
PDFダウンロードはこちら
文責:医学部 第2外科, 更新日:2011年03月10日
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